本章では、複文構文変化に関する先行研究を概観し、先行研究に残された課題を提示する。本章の主な構成は次のようである。まず第二節で日本語における文の構造的分類を紹介し、本研究の立場を述べる。次に第三節で複文構文の定義と特徴を確認した上で、第四節で複文構文に関する先行研究の分類を整理し、本研究の分類を提示する。それから、第五節で複文構文変化に関する先行研究を概観し、先行研究の問題点と残された課題を指摘する。最後に第六節で本研究の課題を提示する。